直流電源装置の型式区分でミスしやすい3つのポイント|用途・接続方式・適合同等証明書の確認方法

実務ガイド

直流電源装置(充電アダプター・ACアダプター)はPSEの特定電気用品(◈マーク)です。

そのため、第三者機関による適合性検査が必要であり、型式区分の設定が申請の入口になります。

しかしこの型式区分、実務では判断に迷うポイントが複数あります。今回は私が実際に経験したミスや気づきをもとに、特につまずきやすい3つのポイントを解説します。

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直流電源装置とは

直流電源装置とは、AC100Vの電源をDC(直流)に変換して機器に供給する装置です。

身近な例として:

  • スマートフォン・タブレットの充電アダプター
  • ノートPCのACアダプター
  • 電動工具の充電器
  • 各種電子機器の電源アダプター

これらはすべて直流電源装置に該当し、特定電気用品(◈PSEマーク)の対象です。

ポイント①:用途の選択ミスに注意

型式区分の「用途」には以下の2種類があります。

(1)電池充電用のもの
バッテリー(電池)を充電することを目的とするもの

(2)その他のもの
充電以外の用途(機器の駆動・電源供給など)に使用するもの

ここで重要なのは、製品の実際の使われ方に合わせて選択することです。

よくあるミス:

  • バッテリーを充電する用途なのに「その他のもの」を選択してしまう
  • 機器を直接駆動する用途なのに「電池充電用のもの」を選択してしまう

なお、充電にも駆動にも使用できる兼用製品については、「電池充電用のもの」と「その他のもの」を両方併記する型式区分にすることができます。兼用の場合は必ず両方記載するようにしましょう。

ポイント②:電源電線と器体との接続方式

型式区分には「電源電線と器体との接続の方式」という項目があり、以下の2種類から選択します。

(1)直付けのもの

電源電線(電源コード)の端末を機械器具内部の端子・リード線等に直接接続するもの。電源電線を付属せず、設置時に別の電源電線を機械器具内部の端子に接続するものも含みます。

(2)接続器利用のもの

機械器具の表面に接続器の受け口があり、電源電線付き器具用差込みプラグ・コードコネクターボディ・アイロンプラグ等の接続器により接続するもの。器体に差込刃を有し、コンセントに直接接続するものもこれに含みます。

専門用語が並んでいてわかりにくいですが、実際の製品で見ると次のように判断できます。

直付けのもの(判断の目安):

  • 電源コードが製品本体に直接結線されていて取り外せない
  • コードが内部に固定されており、外から見て一体化している

接続器利用のもの(判断の目安):

  • 製品本体にコネクタの差し込み口があり、コードが着脱できる
  • 製品本体に直接コンセントの刃(プラグ)が付いている(いわゆるコンセント直差しタイプ)

なお、接続器で接続されているように見えても、機械器具の内部で接続している場合や、接続器全体が裏蓋等に固定されていて取り外せない場合は「直付けのもの」として扱います。外見だけで判断せず、構造を確認することが重要です。

ポイント③:適合同等証明書の真偽確認

直流電源装置は特定電気用品のため、試験機関から適合同等証明書が発行されます。

ここで実務上、非常に重要な問題があります。

適合同等証明書には型番が記載されていない

適合同等証明書の本文には、直流電源装置の型番が記載されていないケースが多くあります。そのため、書類だけを見ても「本当にこの製品に対応した証明書なのか」が確認できないという問題があります。

実際に経験したトラブル

私が実際に経験した案件では、取引先から受け取った適合同等証明書が本当に正しいものか確認したところ、先方から「間違えた、こちらが正解」と別の書類に差し替えられたことがありました。

このような経験から、適合同等証明書は受け取っただけで信頼せず、必ず真偽を確認することが重要だと痛感しました。

真偽確認の具体的な方法

試験機関が適合同等証明書を発行する際、多くの場合表紙が一緒に送付されてきます。

この表紙には:

  • 直流電源装置の型番
  • 対象の適合同等証明書の情報

が記載されています。

表紙と適合同等証明書を突き合わせて確認することで、その証明書が正しい製品に対応したものかどうかを検証することができます。

取引先から適合同等証明書のみを受け取った場合(表紙なし)は、必ず表紙も含めて提出を求めるようにしましょう。

よくある質問

直流電源装置は必ず◈PSEマークが必要?
→ はい。直流電源装置は特定電気用品のため、第三者機関による適合性検査と◈PSEマークの表示が必要です。

充電と駆動を兼用する製品の型式区分は?
→「電池充電用のもの」と「その他のもの」を両方併記します。

コンセント直差しタイプは接続器利用のもの?
→ はい。器体に差込刃(プラグの刃)を有し、コンセントに直接接続するものは「接続器利用のもの」に該当します。

適合同等証明書の表紙がない場合はどうする?
→ 試験機関または取引先に表紙の提出を求めてください。表紙がない適合同等証明書は真偽の確認ができないため、受け入れないことをおすすめします。

まとめ

  • 用途は「電池充電用のもの」と「その他のもの」を実際の使われ方に合わせて選択する
  • 兼用製品は両方を併記する
  • 電源電線と器体との接続方式は外見だけでなく内部構造も確認して判断する
  • 適合同等証明書には型番が記載されていないため、表紙との突き合わせ確認が必須
  • 適合同等証明書は受け取っただけで信頼せず、必ず真偽を確認する

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