政令別表第一・第二の読み方|「別表」の2つの意味を整理する
PSE対応の相談を受けていると、「別表」という言葉が2つの異なる意味で使われていることに気づかず、混乱してしまう事業者が少なくありません。今回は、意外と整理されていない「別表」という言葉の使われ方について、基礎から解説します。
制度を調べ始めたばかりの段階で、この2つの「別表」を区別できないまま情報収集を進めてしまうと、必要な情報にたどり着けず、時間ばかりが過ぎてしまうことがあります。今回の内容は、これからPSE対応を始める方にとって最初に押さえておきたい整理です。
今すぐ相談したい方へ
対象品目の判断でお困りの場合はお気軽にご相談ください。
→ 初回無料相談はこちら
「別表」には2つの意味がある
PSEに関する調べ物をしていると、「別表」という言葉が次の2つの文脈で登場します。
- 政令別表第一・第二:どの電気用品がPSE対象になるか、また特定電気用品か非特定電気用品かを定めた品目区分の表
- 別表第八・第十・第十二:技術基準省令に基づく試験規格(国内基準かIEC規格ベースか)を定めた表
この2つはまったく別の役割を持つ表であるにもかかわらず、どちらも「別表」と呼ばれるため、初めて対応する事業者ほど混同しやすいポイントです。
政令別表第一・第二の役割
政令別表第一・第二は、電気用品安全法施行令に基づく品目区分の表で、次のように分かれています。
- 別表第一:特定電気用品(?PSEマーク)に該当する品目が列挙されている
- 別表第二:非特定電気用品(○PSEマーク)に該当する品目が列挙されている
自分が扱う製品が電気用品名としてどちらの表に該当するかを確認することが、PSE対応の最初のステップになります。
あわせて読みたい
別表第八・第十・第十二の役割
一方、別表第八・第十・第十二は、技術基準省令に基づく試験規格を定めた表で、対象品目が決まった後、どの基準で技術的な適合性を確認するかを選ぶ際に登場します。
- 別表第八・第十:日本国内の技術基準に基づく規格
- 別表第十二:IEC規格(国際電気標準会議)をベースにした規格
実務での確認順序
混同を避けるために、実務では次の順序で確認することをおすすめします。
- Step1:政令別表第一・第二を確認し、製品が特定電気用品か非特定電気用品か、そもそもPSE対象かを判断する
- Step2:対象と分かったら、別表第八・第十・第十二のどれで試験を行うかを検討する
この2段階の確認プロセスを意識するだけで、「別表」という言葉が出てきた際にどちらを指しているのかを瞬時に判断できるようになります。
「別表」以外にも紛らわしい用語がある
PSE制度には、「別表」以外にも似たような響きの用語が複数存在し、これも混同の原因になりやすいポイントです。
- 技術基準省令:試験規格(別表第八・第十・第十二)の根拠となる省令そのもの
- 技術基準適合確認書:試験結果に基づいて技術基準への適合を確認したことを示す書類
- 電気用品名:政令別表で使われる、製品を分類するための正式な名称(一般的な製品名とは異なる場合がある)
これらの用語がすべて「別表」や「基準」という似た言葉でつながっているため、初めて対応する事業者ほど、どの資料がどの段階で必要になるのかを整理しきれずに混乱してしまいます。
製品名と電気用品名のズレに注意
政令別表を確認する際、多くの事業者がつまずくのが「製品名で検索しても該当する項目が見つからない」という問題です。これは、政令別表が製品の一般的な呼び方ではなく、「電気用品名」という法律上の分類名で記載されているためです。例えば「ノンフライヤー」は電気用品名では「電気天火」に分類されるなど、直感的には結びつかない名称が使われていることがあります。
この電気用品名への読み替えができるかどうかが、政令別表を正しく読みこなすための最初の関門になります。
混同しやすい相談事例
過去に受けた相談の中には、「別表を確認したのですが、うちの製品が載っていません」という質問がありました。詳しく話を聞くと、実際に確認していたのは試験規格の別表第十二であり、対象品目を定めた政令別表第一・第二を見ていなかったというケースでした。この2つの表を混同していると、そもそもの出発点である「PSE対象かどうか」の判断自体が誤ってしまう可能性があります。似たような相談は輸入初心者に限らず、複数製品を扱う経験者からも寄せられることがあります。
2つの「別表」を混同しないための覚え方
実務上、次のようなシンプルな覚え方をしておくと混同を防ぎやすくなります。
- 政令別表(第一・第二)=「そもそも対象か」を確認する表 → 一番最初に見る
- 技術基準の別表(第八・第十・第十二)=「どう試験するか」を確認する表 → 対象と分かった後に見る
「対象かどうか」と「どう試験するか」という、質問の性質そのものが違うと意識しておくだけで、会話や資料の中で「別表」という言葉が出てきたときに、どちらの文脈かを瞬時に判断できるようになります。
よくある質問
Q. 政令別表と技術基準の別表、どちらを先に確認すべきですか?
A. 必ず政令別表(対象品目・特定/非特定の区分)を先に確認してください。そもそも対象かどうか、どちらの区分かが分からなければ、試験規格の選定に進むことはできません。
Q. 製品名が政令別表に載っていない場合はどうすればいいですか?
A. 製品名ではなく「電気用品名」で検索する必要があります。製品の実際の機能・構造から該当する電気用品名を判断し、それでも不明な場合は管轄の経済産業局に問い合わせることをおすすめします。自己判断だけで「対象外」と結論づけてしまうのは、後々のリスクが大きいため避けるべきです。
「別表」という一つの言葉に複数の意味が込められている以上、初めて触れる方が混乱するのは自然なことです。大切なのは、混乱したまま進めるのではなく、その都度「今、自分がどちらの別表について調べているのか」を意識的に確認する習慣を持つことです。
Q. 政令別表は今後改正される可能性がありますか?
A. 政令別表・技術基準の別表とも、社会情勢や国際規格の動向に応じて改正されることがあります。モバイルバッテリーの回収義務化のように、既存の枠組みに新たな規制が追加されるケースもあるため、定期的に最新情報を確認する習慣を持っておくことをおすすめします。
まとめ:「別表」を混同しないためのチェックポイント
? 「別表」混同防止チェックポイント
- □ 「別表」という言葉が政令別表(対象品目)を指すのか、技術基準の別表(試験規格)を指すのかを都度確認したか
- □ 政令別表第一・第二で対象品目・特定/非特定の区分を先に確認したか
- □ 製品名ではなく電気用品名で検索したか
- □ 不明な場合は経済産業局や試験機関に確認したか

