USB Type-A充電器(1ポート・5V固定)の PSE型式区分と銘板記載の実務ポイント

実務ガイド

USB Type-A充電器(1ポート・5V固定)は、PSEの電気用品名では「直流電源装置」として特定電気用品(◈PSEマーク)の対象になります。

直流電源装置の中でも、USB Type-A・1ポート・5V固定という仕様は最もシンプルなタイプですが、型式区分の設定や銘板の記載で迷うポイントがいくつかあります。

今回は、実務経験をもとにUSB Type-A充電器(1ポート・5V固定)の型式区分の設定方法と銘板記載の注意点を解説します。

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1. USB Type-A充電器はPSEの「直流電源装置」

USB Type-A充電器は、AC100VをDC5Vに変換してUSBポートから出力する装置です。PSEの電気用品名では「直流電源装置」に該当し、特定電気用品(◈PSEマーク)の対象です。

特定電気用品のため、登録検査機関による適合性検査と適合同等証明書の取得が必要です。

2. 型式区分の設定方法

直流電源装置の型式区分は以下の項目で構成されます。USB Type-A・1ポート・5V固定の場合の設定例を示します。

①用途

選択肢 該当する製品 USB Type-A充電器の場合
電池充電用のもの バッテリーを充電する用途 スマートフォン・タブレット等の充電→こちら
その他のもの 機器を直接駆動する用途 LEDライト等の電源供給→こちら

スマートフォン・タブレット等の充電に使用するUSB Type-A充電器は「電池充電用のもの」を選択します。

ただし、接続する機器によっては充電と駆動の両方に使用される場合があります。その際は「電池充電用のもの」と「その他のもの」を両方併記します。

②電源電線と器体との接続の方式

USB Type-A充電器の形状によって選択が変わります。

選択肢 該当する形状
直付けのもの 電源コードが本体に直接固定されていて取り外せないもの
接続器利用のもの 本体に直接コンセントの刃(プラグ)が付いているもの(コンセント直差しタイプ)またはコードが着脱できるもの

一般的なUSB Type-A充電器はコンセントに直接差し込む形状のため、「接続器利用のもの」になります。

③二重絶縁の有無

製品が二重絶縁構造かどうかで選択します。

  • 二重絶縁構造のもの → 「施してあるもの」
  • 二重絶縁構造でないもの → 「施していないもの」

USB Type-A充電器は多くの場合、二重絶縁構造(□マーク表示あり)になっています。テストレポートで確認してください。

型式区分の設定例(USB Type-A・1ポート・5V固定の場合)

項目 設定値
用途 電池充電用のもの
電源電線と器体との接続の方式 接続器利用のもの
二重絶縁 施してあるもの(製品による)

3. 銘板記載事項の確認ポイント

USB Type-A充電器(1ポート・5V固定)の銘板に必要な記載事項は以下のとおりです。

項目 表示例 注意点
定格電圧 AC100-240V 入力電圧範囲を記載
定格入力容量 〇〇VA 単位は必ずVA(Wは不可)
定格周波数 50/60Hz 50Hz・60Hz両対応の場合
定格出力電圧 DC5V DCと明記する
定格2次電流 1A・2A など 最大出力電流を記載
二重絶縁記号 二重絶縁構造の場合のみ
◈PSEマーク ◈PSE 届出事業者名と並べて表示
届出事業者名 自社名または略称 PSEマークの近くに表示

銘板確認で特に注意すべきポイント

①定格入力容量の単位はVA

中国メーカーから受け取る仕様書・銘板データにWで記載されているケースが多いです。必ずVAに修正してください。

②定格出力電圧はDCと明記

「5V」だけでなく「DC5V」と直流であることを明記する必要があります。

③定格2次電流は最大値を記載

5V・2Aの充電器であれば「2A」と記載します。テストレポートの数値と一致しているか確認してください。

4. 中国メーカーから受け取った銘板データの確認フロー

実務上、中国メーカーから銘板データを受け取った際の確認フローを示します。

  1. 定格入力容量の単位がVAになっているか確認(Wであれば修正依頼)
  2. 定格出力電圧に「DC」が明記されているか確認
  3. 定格2次電流の数値がテストレポートと一致しているか確認
  4. 二重絶縁構造の場合、□マークが表示されているか確認
  5. ◈PSEマークと届出事業者名(自社名)が表示されているか確認
  6. 追加表示(防水・耐熱など)がある場合、テストレポートとの整合性を確認

5. よくある質問

USB Type-A充電器はすべて「電池充電用のもの」でよい?
→ スマートフォン・タブレット等の充電が主用途であれば「電池充電用のもの」です。LEDライト等の電源供給にも使用する場合は「その他のもの」も併記します。迷う場合は試験機関に確認してください。

コンセント直差しタイプは必ず「接続器利用のもの」?
→ はい。器体に差込刃(プラグの刃)を有し、コンセントに直接接続するものは「接続器利用のもの」に該当します。

銘板に定格出力電力(W)を表示してもよい?
→ 法律上の必須記載事項ではありませんが、追加表示として記載することは可能です。その場合はテストレポートとの整合性を確認してください。

複数ポートの充電器の型式区分はどう設定する?
→ 複数ポートの場合は型式区分の設定がより複雑になります。試験機関に相談することをおすすめします。

まとめ

  • USB Type-A充電器はPSEの「直流電源装置」として特定電気用品(◈)の対象
  • 型式区分は「用途・接続方式・二重絶縁の有無」で設定する
  • スマートフォン充電用途は「電池充電用のもの」を選択
  • コンセント直差しタイプは「接続器利用のもの」を選択
  • 銘板の定格入力容量は単位をVAにする(Wは不可)
  • 定格出力電圧は「DC5V」とDCを明記する
  • 中国メーカーから受け取った銘板データは必ず自社で確認する

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